猫の1日にするおしっこの平均回数は? 多いならどんな病気なのか、動物病院にすぐ行くべきか、家でできる対策も獣医がわかりやすく解説

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あなたの猫のおしっこの1日の平均回数を知っていますか?

猫のおしっこの回数が増えたようだけど、正常なの?病気なの?
おしっこの回数が増えたとき、いつ動物病院に行くべきなの?
と、悩んでいませんか。

実は、この記事を読むだけで猫のおしっこの平均回数、どんなときに病気の可能性があるか、動物病院にいつ連れて行くべきか、 について猫飼い初心者の方でもわかるようになります。

動物病院で10年ほど診察してきた僕(獣医師ゆう)がわかりやすく解説します。


この記事では、
猫ちゃんのおしっこの平均回数や、どんなときに病気の可能性があるか、動物病院にいつ連れて行くべきか、病気の早期発見のポイント、おしっこの病気の予防法をご説明します。

記事を読み終えると、今後猫さんのおしっこの回数の異常やトラブルについて理解が格段に深まり、病気を早期発見しやすくなり、病気の効果的な予防策についても知ることができます。

目次

正常な猫のおしっこの平均回数

1日のおしっこの平均回数

猫さんの1日のおしっこの平均回数は1〜3回とぼくたちより少なめです。

なぜなら、猫さんはもともと砂漠の出身なので、自分から水を飲むことが少なく、少ない水分でも生きることはできるからです。

※注意:水分摂取量が少ないと、後で紹介する膀胱炎などの他の病気を引き起こしやすくなります。そのため、猫ちゃんにどうやって水分をとってもら

東京猫医療センターの院長先生が監修された記事でも1〜3回と紹介されています。
リンク:https://www.lion-pet.jp/knowledge/oshikko_check_cat.htm

平均回数より重要なこと

1日のおしっこの平均回数を覚えることより大切なことがあります。

それは以前と比べて増えたかどうかに気づくことです。

なぜなら、平均回数はあくまで目安で個人差?があるためです。

平均より多かったら病気かというとそうとは言えないことも。
また、毎日おしっこの回数を測っている方はどちらかといえば少数派だと思いますし、多頭飼いだと把握が難しいでしょう。

いつもより、急にトイレに行く回数が多くなった場合や、 若い頃に比べておしっこの回数が増えているなと感じたら病気の早期発見、早期治療のため動物病院へ行きましょう。

1日に何回以上で異常か、病気の可能性ありか?

3〜4回以上は病気かも

平均回数の3回より多ければ病気の可能性があると考えられます。

経験上、ふつう1日に5回以上もおしっこに行くことはないでしょう。
実際の診察中にお話を聞くと、 1日に10回以上とか、 1時間に何回もトイレに出たり入ったりする というふうにお聞きすることが多いです。

なので、一緒に生活して、猫さんを気にしていれば気づくことは難しくないと思っています。

1日1回は正常?  12時間でないのはふつう?

逆に、少ない場合はどうでしょうか。
1日1回のおしっこであれば、 少ないと思いますが、 体調が問題なく、尿の量が1回でたくさん出ていて、色も問題ないのであれば 我慢しているだけかもしれません。

実際に、動物病院での入院中に我慢して1日1回の排尿になっている子はいます。

ただし、おウチでも1日1回なら 水分摂取が少なかったり 、トイレが気に入らなかったり、 環境のストレスで我慢している可能性があるため、 それらを見直すといいでしょう。

もちろん、元気食欲に異常があり1日たっても1回も出なければ、緊急の病気の可能性が高いのですぐに動物病院へお願いします。

猫がトイレ(おしっこ)に何度も行く時の原因4選

ここでは、猫のおしっこの回数が多くなる異常や病気について、まず一覧にして示します。
参考:TEXTBOOK OF VETERINARY INTERNAL MEDICINE 8th edition

特に多いのは、膀胱炎、尿石症、慢性腎臓病、糖尿病、です。
多い病気については他の記事で解説することにしていきますね。

おしっこの回数が多くなる原因は 大きく分けて2つのグループに分けられます。
回数が多くなる頻尿と
おしっこの量が増えて回数も多くなる多尿です。

頻尿で多い原因は、膀胱炎、尿石症です。
多尿で多いのは、慢性腎臓病、糖尿病

です。

頻尿の原因

  • 感染:細菌(バイキン)など
  • 炎症:ポリープ性 尿石症(とても多い!!)
  • 腫瘍:移行上皮癌など
  • 膀胱アトニー
  • 尿道狭窄
  • 特発性膀胱炎(とても多い!!)
  • 薬物、抗がん剤:シクロフォスファミド
  • 解剖学的異常:会陰ヘルニアによる膀胱屈曲など
  • 医原性:カテーテルによる刺激、膀胱の触診、泌尿器処置に続発する膀胱の過膨張

多尿の原因

  • クッシング症候群
  • アジソン病
  • 甲状腺機能亢進症(多め)
  • 肝臓病
  • 腎盂腎炎
  • 子宮蓄膿症
  • 低カリウム血症
  • 高カルシウム血症
  • 赤血球増加症
  • 先端巨大症
  • 平滑筋肉腫
  • 糖尿病(多い)
  • 慢性腎臓病(とても多い)
  • 腎性糖尿 ファンコーニ症候群
  • 閉塞後利尿
  • 薬物:利尿薬など
  • 高塩分食
  • 腎髄質の洗い出し
  • 低たんぱく食
  • 急性腎不全の利尿期
  • ADH分泌異常
  • 脾臓の血管肉腫
  • 褐色細胞腫

頻尿か多尿かで病気を見分ける

猫さんのおしっこの回数が多くなる原因には大きく分けて 頻尿で多くなっているケースと 多尿でなっているケースがあり、 それぞれの病気のグループに分類して解説しますね。

なぜなら、そのほうが理解しやすいから。

また特徴的な症状も異なり、病気の種類を見極めやすいです。

ポイントは飲水量です。 頻尿では飲水量の増加は見られにくく、 多尿では飲水量の増加が見られるはずです。

実際、よく観察している飼い主さんからお話を聞くことで病気の当たりをつけられることも。

頻尿の場合

頻尿を起こす病気のグループで、特に多いのは特発性膀胱炎、感染、尿石症が原因のほぼすべてを占めます。

飼い主さんはこの3つだけ知っておけば良いと思います。
まずは、この3つだけ知っていただく、または解説を読んでいただければ十分でしょう。
解説記事は順次投稿予定です。

猫の下部尿路疾患の原因の内訳は、 特発性膀胱炎:55% 細菌感染症:13% 尿道栓子:14% 尿路結石症:14% その他:4% とされています。
参考文献:猫の腎臓病が分かる本

多尿の場合

多尿を起こす病気のグループで、圧倒的に多いのは慢性腎臓病です。
つづいて、糖尿病、甲状腺機能亢進症と続きます。
特に慢性腎臓病は、猫の死因のトップ3には必ず入る病気で、 7歳以上の猫の53%も慢性腎臓病であるとも言われています。
どの病気も早期発見が大事です。

なぜなら、早期治療で寿命をかなり伸ばしてあげることができるから。

実際に、慢性腎臓病では適切な時期に腎臓用の食事にすることで2倍以上長生きしたという報告もあります

。 早期発見のポイントは、飲水量の増加とおしっこの回数の増加なので、
7歳以上の猫さんは注意して観察してあげてください。
また、動物病院での血液検査でもわかることも多いのでおすすめです。

猫のおしっこの病気を早期発見するチェックポイント7つ

①トイレの回数が増えていないか

おしっこの回数についてはさきほど詳しく解説しましたね。

とても重要なので見逃さないようにお願いします。

②色

おしっこの色は毎日確認してほしいです。

なぜなら、おしっこに関わる病気は色の変化を伴うことが多いからです。

実際に、多くの飼い主さんが色の変化に気づき早期発見しています。

見逃さないように、猫砂やトイレは色の薄い砂やシートがおすすめです。



赤、オレンジ
赤い尿は血尿の可能性が高いです。
特発性膀胱炎や尿石症の可能性が高く、放っておくと尿道閉塞という命に関わる状態になることも。
なるべく早めに動物病院へ。

薄い尿
多尿の病気をうたがいます。
続くようなら動物病院でまずは血液検査を。

濃い黄色
以前と比較して黄色が濃くなった場合、水分摂取量が少ない可能性や、肝臓病の可能性もあります。
水分摂取量を増やす工夫をするとともに、 体調に変化があるならすぐ動物病院へ。

③1回のおしっこの量

1回のおしっこの量も大事なポイントです。

ちょこっとしかおしっこが出ない場合には緊急の病気である可能性があります。

元気や食欲が落ちているなら仕事を休んでも動物病院へ。

1回の尿量が多い場合は問題になることが少ないですが、
一日あたりに出る合計の尿の量が増えているなら多尿の病気をうたがいます。

④ニオイ

ニオイで病気を発見される飼い主さんもいます。

ニオイの変化も注意しておきましょう。

イヤな匂いがすると言う場合には、何らかの原因で膀胱炎になっている可能性が高いです。

あまい匂いがする場合に、糖尿病になっていたというケースもあります。

トイレ以外の場所でおしっこをする

トイレ以外の場所でおしっこをする、そそうをすることも病気の症状の一つです。

頻尿の病気でそそうをしてしまうのは、おしっこが我慢できなくなり、膀胱に尿がそんなに溜まっていなくても出てしまうからです。

多尿の病気でそそうをしてしまうのは、膀胱に尿がたまるのが早くなり、トイレまで間に合わないこともあるからです。

また、尿量が多くなるとトイレも汚れやすくなり、そのトイレでしたがらなくなっている可能性も。
猫さんも高齢化で認知症によるトイレの失敗や体が痛い関節症でトイレに行きたがらないケースもありますね。

今までトイレでできていたのに失敗してしまうことが続くなら獣医さんに相談を。

⑥トイレの姿勢を取るのに尿が出ない!!!

これは、命に関わる緊急状態を見逃さないために重要なポイントです。

なぜなら、緊急の病気である尿道閉塞になると、トイレに入って姿勢をとるのにおしっこがちょっとしか出ない、全く出ないという症状がほぼ必ず見られるからです。

特にオス猫ではペニスの先がとても細いので膀胱炎などで尿がとても詰まりやすく、
尿道閉塞になるのはオス猫がほとんどです。

尿道閉塞の症状については次の段落で詳しく解説しますね。

⑦排尿時に痛がっていないか

おしっこをするときに鳴くようになったら、痛がっているサインのため動物病院へ。

とくに、尿道閉塞になりかけているとき、なっているときに痛みが出ることが多いので、
様子見はしないように。

すぐに動物病院へ行くべきおしっこの症状トップ3

1.おしっこが出ないとき(命に関わる尿道閉塞)

おしっこの病気でもっとも緊急性が高い病気です。 ほとんどがオス猫です。

以下の症状にあてはまるなら、仕事を休んですぐに行ってください!!

おしっこが出ない

猫が排尿のポーズをとっても、おしっこが全くでなければ尿道閉塞にほぼ確実になっていると考えられます。

迷わず動物病院へ!!

きばってもちょっとしか出ない

排尿のポーズをとってちょっとだけ出ている場合にも尿道閉塞になっている可能性が高いです。

完全に詰まっているのではなく不完全閉塞のパターンがあります。

膀胱炎の頻尿の症状と見た目では区別がつきづらいですが、 見逃したら大変なので、すぐに動物病院へ。

もし、元気食欲がないなら極めて不完全閉塞の可能性が高いです。

排尿時に鳴く

尿道閉塞になっているときには、おしっこのポーズをとっても出ないので、 痛がるように鳴くことが多いです。

おしっこが出ていれば膀胱炎の症状ですが、 ちゃんと出ていなかったら迷わずGO!!

お腹を触ったときに大きいものがある

おしっこが出なくなるとお腹の下の方にある膀胱が大きくパンパンになります。

獣医さんや、熟練の飼い主さんだと触っただけでわかります。

まあ、ふつうその前に症状で気づけるはずですが…

2.元気や食欲がおちる、嘔吐がある

かなり進行している可能性

おしっこの病気すべてに言えることですが、 どの病気も進行し、悪化すると元気や食欲がなくなります。

尿道閉塞になってもごく初期では元気や食欲はあまり変わりませんが、数時間もするとどんどん元気食欲が落ち、嘔吐もよく見られます。

腎臓病も糖尿病も初期では多飲多尿だけですが、進行すると確実に元気や食欲がなくなり、両方の病気とも嘔吐がよく見られます。

元気や食欲がなければかなり進行してしまっている可能性が高いので すぐに動物病院へ!

3.頻尿、血尿、多尿に気づいたら

おしっこの症状に気づいた時点で行くのがもっともオススメです。
当たり前かもしれないですが、、、 (中には何日も前からとか、ずっと前から症状があったのに元気や食欲がなくなってはじめて来る人も)

なぜなら、どんな病気も早期発見のほうが治しやすいからです。
ちなみに費用もそのほうが安いことが多いです。

症状に気づいたら早めに信頼できる動物病院へ 膀胱のエコー検査をしてもらいましょう。
できれば、おしっこを持参するとできる飼い主さんと思われるかも。

家庭でできる予防と対策

ここでは、家庭でできる尿の病気の予防法や対策について具体的にお示ししますね。

特発性膀胱炎の対策3つ

①ストレス対策

もっとも多い猫のおしっこの病気である特発性膀胱炎には、 ストレス対策がとても大事です。

なぜなら、原因にはストレスが大きく関わっているから。

実際、ストレスの要因を取り除いたら再発がなくなります。 よくあるストレス要因には 仲の悪い同居猫や犬、ソリの合わない人(子供)、環境の変化(リフォーム、騒音)、運動不足 などがあります。

心当たりがあれば改善を!

②運動、遊ぶ、散歩も

運動をすることやしっかり遊んであげることも特発性膀胱炎の予防に効果的です。

なぜなら、ストレス対策になるから。

猫は本来一日のうちの数時間狩りをするために歩き回る生き物です。
よっぽど広い家でなければ、運動不足でストレスが溜まっても不思議ではありません。

しっかり遊んで、本来の猫が持つ狩猟行動を起こしてあげることもストレス発散になります。
リードを付けて逃げないように注意して猫のお散歩に行くことも効果的です。

③ウェットフード、ふやかしドライ

水分の多いフードをあげることは特発性膀胱炎の予防につながります。

なぜなら、水分摂取が少ないとおしっこが濃くなり膀胱の環境の悪化につながるからです。

また、水分の多いフードは結石予防にも効果的なので超絶オススメです。

ウェットフードを食べない、まだ今のご飯がいっぱいあるという場合は
ドライをお湯でふやかしであげてもOKです。

尿石症、尿路結石症の対策2つ

①ウェットフード、ふやかしドライ

とにかく水分をたくさん取ることが大事。

なぜなら、水分摂取が少ないと尿が濃くなり結石ができやすくなるから。

猫にお水を飲ませる工夫も色々ありますが、 結局、ウェットフードやふやかしドライなどの水分の多いフードがベストです。
ウェットフードの70〜80%は水分であるので、これを食べ続けるだけでかなりの水分が取れますよ。

もともと野生の猫は、生きた獲物を食べて多くの水分を摂取していたため、 猫には水だけを飲む行動を取りにくいようです。
よっぽどのどが渇いたときは別ですが。

②運動、遊ぶ、散歩も

運動量を増やすことで飲水量や食欲を増やす、水分摂取の増加につながります。

当たり前ですが、運動をすると喉が渇き、お腹も減ります。
水だけでも飲んでくれやすくなりますし、 ウェットフードを食べていればさらに水分も取りやすくなります。

運動は人も猫も大事ですね。

慢性腎臓病

現時点で効果が保証できる予防法はありませんが、
慢性腎臓病の発症と関連が指摘されているものとして、 尿路結石症、歯周病、ワクチンの打ちすぎがあります。
まだ、精度の高い実証はされていないのですが、 疑わしいことは避けたほうが懸命でしょう。

そのため、 水分摂取を増やすためにウェットフードにする。 歯周病対策に歯みがきを毎日する。 室内飼い、ホテルなどの予定がなければワクチンの頻度を見直す。
以上はオススメです。

早期発見早期治療で長生きも期待できるので、定期的な健康診断も大事ですね。

オススメの商品

ここでは、おすすめの商品を紹介しますので、参考にしてもらえればと思います。

ウェットフード

特発性膀胱炎や尿石症といったおしっこの病気は水分をたくさん取ることが大事なため、 ウェットフードがオススメです。

コンボ プレゼント キャット レトルト まぐろとかつお 舌平目添え


いなば わがまま猫 まぐろ


MiawMiawとびきり♪ しらす入りまぐろ


ちなみにうちの猫はこのシリーズが好きです。




注意:ここで紹介するものも含めウェットフードは総合栄養食ではない事が多いので それだけを与えると栄養バランスが崩れてしまいます。
必ず総合栄養食と表示のあるフードと一緒にあげてください。

キャットタワー

運動不足やストレス対策にキャットタワーは必須です。
うちはこれを使っています。
最初は警戒していましたが、徐々に使ってくれるようになりました。
組み立てるのはちょっと大変でしたが、作りはしっかりしてるので、7kg近くあるうちの猫が乗っても大丈夫です。

かなり大きめのトイレ

多くの猫ちゃんのトイレは狭いことが多く、トイレを気に入らない要因になっています。

体がすっぽり収まって更に余裕がある広さの物を選びましょう。

うちで今使っているのはこれ、市販のトイレの中では最大級と思います。

6kg くらいまでの子なら十分広いサイズでのびのびと用を足せます。



数年前まではこちらを使っていましたが、7kg近いうちの子にはやや狭そうでした。

標準サイズの猫さんには十分でしょう。
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もっと大きい子だと市販のトイレでは不十分なので、 ホームセンターなどで衣装ケースに猫砂を入れて特性トイレを作ってあげましょう。
かくいうウチももっと大きいトイレに買い替えを検討中。

フェリウェイ

動物病院で治療にも使われる製品です。
猫から出るフェロモンを空気中に拡散し、安心してもらう作用があります。
根本的なストレスを取り除くことが一番ですが、 どうしても難しい場合、さらに安心できるお家にしたい場合に。
ごく一部の猫ではお気に召さないことも。

ビルバック フェリウェイ 猫用 専用拡散器1個+リキッド48mL

よくある質問

猫が1日に5,6回おしっこをするのは多いか?、異常がないといわれたが本当に大丈夫か?

多いかなと思いますが、猫それぞれの個体差はあるので絶対に異常とは言えない。

もちろん正常とも言えないので、病院で膀胱のエコー検査や尿検査は一度したほうが良い。

すぐに行けないのであれば、今後の尿の回数が更に増えるかどうかをしっかり見ておく、増えるならすぐに動物病院へ。

多飲多尿になりやすい猫種、猫の特徴を知りたい

特発性膀胱炎は純血種がなりやすいというデータがある。
小さい頃からカリカリだけで育てられているとウェットフードをあまり食べず、水分摂取が少なく結石もできやすいといわれ、腎不全の要因として議論され始めている。

尿量の計算の仕方を知りたい

50mlの水を注いでできる砂の塊の大きさを目安にすると良い。
それと比べて、おしっこで固まった砂の1日の合計はどうか。

わかりやすい参考資料はこちらのHPも
https://petwell-l.pw-pr.jp/report/170

ペットシーツに染み込むタイプならビニールにくるんで体重計で測る。

それよりも飲水量を測るとわかりやすいかも。
多飲多尿なので、飲み水の量も多くなり1kgあたり50mlに近い、超しているなら病気の可能性が高いです。

トイレ回数は多いのに尿が出ない場合どうしたらいいか知りたい

元気食欲が問題ないなら、膀胱炎や結石が原因でおしっこが貯まる前に刺激が加わり排尿してしまうのであろう。

元気食欲に異変があるなら尿道閉塞の可能性があるので緊急事態!
とにかく病気の状態と考えられるので早めに動物病院へ!!!

危険な季節があるのか知りたい

冬です。

飲水量が少なくなるため、尿が濃くなりやすくなり結石ができやすくなるから。

他に病気を引き起こしたり悪影響があるのかも知りたい

尿路結石が腎不全の発症率を高める可能性があるという腎臓専門の先生も。

尿路結石の予防のためには水分摂取は大事なので、ウェットフードなどで水分摂取を若い時期からはじめておくとよい。
できれば、子猫の時期からなれると良い。

※猫にもおふくろの味があるらしく、最期のときに小さいときに食べ慣れたものなら食べてくれることも

おしっこの症状で、お金がかかる血液検査するべきか

特に多尿ではやるべき。糖尿病や腎臓病がわかりやすく数字で出るので。

血尿や頻尿ではそこまで優先度は高くないが元気や食欲に心配があるならやっておくべき。

まとめ

この記事で書いた以下のポイントを押さえて、猫の様子を観察してもらえれば ほとんどのおしっこの病気を早期に気づくことができるでしょう。
また、家庭での予防と対策も実践していただければ、病気を未然に防ぎやすくなるでしょう。

  • 正常な猫のおしっこの回数:1日に1〜3回、その子の回数が今までより増えたかどうかが重要
  • 病気の可能性があるおしっこの回数:1日に3〜4回以上
  • 1日1回でも正常かどうか:元気食欲が問題なければ、我慢しているだけかも
  • 猫がトイレ(尿)に何度も行く多い原因
    頻尿で多いなら、特発性膀胱炎と尿路結石症
    多尿で多いなら、慢性腎臓病や糖尿病
  • おしっこの病気を早期発見するポイント7選
    トイレの回数、色、量、ニオイ、トイレ以外の場所でそそう、排尿姿勢をとって出てるか、痛み
  • すぐに動物病院へ行くべき命が危ないおしっこの症状トップ3
    1.おしっこが出ないとき(命に関わる尿道閉塞)
    2.元気や食欲が落ちる、嘔吐あり
    3.頻尿、血尿、多尿など以上に気づいたとき
  • 家庭でできる予防と対策
    ウェットフード
    ストレス対策や運動
    トイレの改善

動物の病気の正しい知識が少しでも広まればと思います。

以上、参考になれば幸いです。